体幹トレーニングの功罪

ちまたでは、プロスポーツ選手はもちろん
学生さんの間でも「体幹トレーニング」なるものが
大流行です。

この「体幹トレーニング」に関する私見を
述べたいと思います。

サッカー日本代表の長友選手が採用し
パフォーマンスが向上したということで
サッカー関係はもちろん様々な競技においても
行われています。

このトレーニング、体軸の意識などが形成されることもあり
効果が出せる方もいるのですが、多くの場合
体幹部を固定化してしまうというデメリットが出てしまう
ようなのです。要は硬くなってしまうと言うことですよ。
これは当院で体幹トレーニングを取り入れているとヒトの
カラダをチェックしてもやはり関節の可動性が低くなっている事が確認
出来てます。

この事は以前から警鐘を鳴らしていたのですが、
なにせセリエAで活躍の長友選手がモデルとなっていれば
誰もその効果に疑いを持つことはありませんでした。

しかし先日、サッカー番組で長友選手の特集が組まれていたのですが
現在、体幹トレーニングにヨガを組み合わせてると言った
独自の方法に変化させているとのこと。
これは体幹トレーニングで固まってしまうデメリットを
ヨガという柔軟運動で補う行為と言えます。

一時期調子を落としていた長友選手ですが、やはり身体感覚に優れて
いるのでしょう。ヨガを組み合わせる事で、関節の可動性を
取り戻したようです。

体幹トレーニングを処方する指導者の中には
体幹部を固めて脚力のエネルギーが分散しない様にする事が
目的としている方もおられますが、走運動において
体幹部は厳格には固まっていません。
実は微妙に波動運動しているのです。
以下の動画は運動科学総合研究所がウサインボルトの走りを分析した
ものです。
http://www.undoukagakusouken.co.jp/bolt-anime.html

波動運動してはいるものの、動きは中心軸上にまとまっているのです。
その事がしっかり固定化した軸に見えてしまう為、
トレーニングで固めてしまえば、同様のパフォーマンスを獲得出来ると
思ってしまうのでしょう。

では体幹トレーニングが全く効果が無いかというと、
これがそうでもないから厄介なのです。
センスの良い運動選手は体幹部を固定化するトレーニングの中に
あっても、身体感覚としての「軸」を学習出来てしまうのです。

この軸、武道では「正中線」、西洋系の運動では「センター」と
言われ、そこに動きがまとまったときにはパフォーマンスの出来が
明らかに違ってしまいます。
この「正中線」「センター」は優れた身体動作を行える方に
内在されている身体意識なのですね。

どんなトレーニングにおいても、そこで学習されてしまう内容の深さは
個人差が出てしまうのが常で、体幹トレーニングにおいても
中心軸を学習してしまうかどうかは個人のセンスに追うところが大きいでしょう。

ただし、逆説的ではありますが数あるトレーニングの中で
体幹トレーニングは中心軸を形成しやすいトレーニングでは
あります。
「え〜、だったら体幹トレーニングって良いじゃ無い!」
と突っ込みたくなるところでしょう。
(^_^;)

中心軸を学習しやすくもありますが、体幹トレーニングは
体幹部を固定化してしまう、つまり硬くなってしまうという
見逃せないデメリットがあるのです。

センスの良い選手はそのデメリットを持ってしても
中心軸を形成するメリットを享受出来る為、一時は
パフォーマンスが向上してしまいます。
長友選手がまさにそうだったのでしょう。
ただ加齢に伴う老化というファクターが、メリットを相殺し始めたとき
パフォーマンスの低下という現象が起きたはずです。

ただやはり一流のセンスを持っていたのでしょう。
ヨガという柔軟運動を組み合わせてデメリットをある程度
克服したようです。
それが今季の調子の良さに繋がっているのではないでしょうか。

総論としてカラダが固まれば固まるほど、運動性は低下していきます。
逆にゆるめば、ゆるむほど運動性は高まるものです。

当院では、ゆるめるメソッドとして「ゆる体操」を
推奨しています。

もしも運動性を向上させたいと思われるならば
当院に体験しにいらして下さい。
(^_^)b